TBMG - この人から学ぶ成功の秘訣! by タカラベルモント

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他社に勝つための“働き方改革”を最初から実践

サロンコンセプトや働き方改革について教えてください。


オープン当初からサロンコンセプトは「キレイな髪へ導く艶髪サロン」です。前のサロンで当時の経営者さんにご相談したり、自分で考えていたものをベースに、メニューをすべてフルコースのセットメニューにし、単品メニューは置いていません。カットのみの料金はあえて高めに設定し、基本的にはお受けしないようにしています。セットメニューはお客様にとってもわかりやすいですし、単価の高いお客様が揃うという点で経営がやりやすいんです。実はカットというのは失客する大きな原因の1つですから、カットのみをメニューにしないというのは失客を防ぐ策でもあります。うちは都心のデザイン系のサロンではないので、わかりやすく差別化できるサロンメニューを考えた結果、今のような形になりました。また、週休2〜3日制やフレックス制、店長不在のフラットな組織形態というのも、最初から考えていたことです。働き方改革をいち早く取り入れたのは、他社に勝つにはそれしかないと思ったから。他社との差別化ということで言えば、マンツーマン対応も同じです。同時に複数のお客様に対応しないという仕組みは、お客様がリピートしない原因がどこにあるのかも明確になります。もちろんお客様の満足度を上げるための仕組みでもありますが、マンツーマンがなぜいいのかをよく理解し、経営者目線でマンツーマンを選ばないと意味がないと思うんです。なんとなくよさそうだから、他社がやっているから、では勝ち残っていけないと僕は思います。

コミュニケーションをシンプルにしたかった

サロンルーミング(個室・半個室)を実践されている理由は何ですか?

タカラさんが推奨されているサロンルーミング(個室や半個室を活用することで、一人ひとりのお客様に合わせて空間・時間・コミュニケーションを最適にした状態)という考え方に共感しました。「Dears」でも取り入れているのですが、個室・半個室のメリットは、お客様が周りの目線を気にせずに済む、そのスタッフに対して専用の部屋を提供できる、ということの他に、「スタッフが他のスタッフと必要以上にコミュニケーションを取らなくてもいい」ということもあります。美容師の離職原因を調べてみると、人間関係に疲れて退社するケースも多く、トラブルの原因になることもありますから、そもそも必要以上にコミュニケーションを取らなくてもいい環境を作ればいいと考えたんです。人間関係が希薄とか冷たいとかではなく、シンプルにするという考え方。「Dears」でもスタッフ同士はとても仲が良く、飲み会などもよく開催しているようです。オン・オフのメリハリがしっかりつきますね。仕事中のコミュニケーションが複雑になればなるほどお互いの正義がぶつかり合い、亀裂が入りますよね。個室・半個室なら他のスタッフに気を使うことなく、マンツーマンで目の前のお客様を喜ばせることだけに集中できます。

合理的なルールによって離職率を下げる

フレックス制のメリットは何ですか?


フレックス制だと出勤時間もそれぞれ異なりますから、自分の仕事に対しての責任も重くなりますし、自分のことは自分でやるのが基本です。タオルは自分が使う分だけ畳み、早く来た人だけがタオルを全部畳むことも掃除をやることもありません。みんな平等に仕事を統一化させることによって、何時に出勤してもいいようにしました。自分のお客様が終わったら帰ってOKですし、朝一のお客様が急遽キャンセルになったら、その次のお客様の時間に合わせて出勤すればOK(予約の30分前に出勤するルール)。みんなが仕事を終えるまで帰れないというのは生産性がないことだと思っています。「Dears」は完全予約制ですので、当日予約は無理して取る必要がないというルール。すべてを合理的な仕組みにしているので、みんな辞めないですね。昔は今のネット社会と違い、他のサロンの情報まではなかなか入ってきませんから、こんなものか、と納得できていた部分もあったのでしょうが、今はwebやSNSで簡単に比較できます。ですから、サービスも雇用環境も魅力あるサロンを作っておかないと勝てない時代だと思います。

LINEで連絡を取り合えればOK

練習やミーティングはどうしているのですか?


「Dears」は中途採用がベースですので、すでに基本的な技術を持っている方たちが入ってきます。ですので3カ月間だけマニュアルの動画を見てトレーニングしてもらい、先輩スタイリストの髪を担当してアドバイスを受けます。その3カ月で技術だけでなく、先輩の働き方を見て学んでもらうシステムです。元々「Dears」の考え方に共感してくれる人に入ってもらうようにしているので、みんなすっと受け入れ、実践してくれています。また、店長などの管理職もいないので、ミーティングは一切ありません。仕組みができているので僕が行かなくても大丈夫なんです。僕とスタッフはLINEを通じて連絡を取り合います。スタッフが僕に頻繁に会いたいかというと…、連絡だけでいいのではないかなと(笑)。1年に1回くらい「たまには顔を出してくださいよ」と言われた時だけ行くという感じです。とはいえ、何かトラブルが起きた時は話し合いの場を持ちます。業績が上がらなくても怒りませんが、スタッフが気持ちよく働くために僕が考えたルールを破るのは絶対ダメだよといつも言っていて、ルールを守っていない場合はそれなりに厳しい言葉をかけることもあります。


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北原孝彦(キタハラタカヒコ)

Dears代表。

1983年生まれ。長野県出身。専門学校を卒業後、地元のサロンに就職。31歳の時に退社し、2015年「Dears」を設立。オープン3カ月で予約が1カ月先まで埋まる人気サロンに。11か月後には2店舗目を出店し、2017年には全国30店舗に拡大。2019年5月現在、直営店5店舗、FC75店舗、計80店舗を展開中。

Dears

「キレイな髪へ導く艶髪サロン」をキーワードに、お客様の悩める髪を誰もが憧れる艶髪へと導く。スタイリストはマンツーマンで施術を行い、週休2〜3日制やフレックス制度、管理職なしなど、スタッフが自由に活動できる働き方改革を推進している。

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