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中野訓延さん/Apa Kabar

入社当初から10年後に独立を決意。それまでに自分がやるべきこと、採用してくれた会社への最大の恩返しは何か考えた。それは、決して個人の売上げではなく、社内一のリーダーとなって会社全体を盛り上げることだと確信。そのために、どうすべきかを社長に直接聞いた。それを即実践して入社4年で店長、さらに 5年目でマネージャーに就任する。

ライター 前田正明 | カメラ 好川桃子 | 配信日 2009.5.7

将来の独立に備えて入社当時から経営本で勉強

入社したばかりの私は手先が不器用で、人の3倍練習してやっと追いつくくらいでした。だから、トレーニングのために始発電車でサロンに行き、終電で帰る毎日でした。小さいロッドがなかなか巻けなかったんですね。サロンワークでは、パーマの1液と2液の意味が分からず、2液のみを準備してパーマがかからなかったという失敗談もあります(笑)。美容学校が通信課程だったこともあり、いろんなハンデが当初からありましたね。そんな経験をしたので、早く一人前になりたくて練習は必死でしました。そんな技術的なことと同時に、将来のこともその頃から計画性を持って仕事に臨んでいました。私は10年後の30才で独立できないと、この仕事を選択した意味がないと考えていました。だからその当時から、経営関係の本を読んで勉強していたんです。すると先輩が、『お前、何してるんや(笑)?』って。『実は僕、将来自分のお店を持ちたいので、今から勉強してるんです』ってね。

本当の恩返しは何か?そのためにすべきことを聞いた

さらに、独立するには人を育てるために教育者としての才覚も必要ですよね。そのために、より早く店長あるいはその上のマネージャーになって指導方法を身につけたいと思っていました。その結果、20才で入社して24才で店長を務めました。当時、美容室しまだは約10店舗くらいの支店を展開しており、都島に出店した新店を任されたんです。デビューは美容学校を卒業してからなので入社して3年後。それから1年間で指名のお客さまが200名くらいつきました。実は、入社当時から島田社長には独立することを伝えていました。だから、それまでに採用していただいた恩返しをしたいと考えていたんです。ただ、スタイリストとして100万円や200万円を売上げたところで、大きな恩返しにはなりません。やはり、店長になって会社を盛り上げていくことが本当の恩返しだと考えていたんです。そこで、島田社長に直接お話ししました。『僕は、社長に恩返しをするために早く店長になりたいんです。どうすればいいですか?』と。

分からないことは何でも聞けば必ず答えが返ってくる

すると社長は、『店長になりたいのなら、スタッフの話をしっかり聞いていろんなアドバイスをしてあげなさい。さらに、スタッフみんなで話し合いをして、モチベーションを上げるために中心的な役割をしなさい』と言ってくださいました。それで、定期的に同期に声をかけて、今後の仕事やスタッフに関する話し合いの場を持ちました。例えば、悩んでサロンを辞めようとしているスタッフがいれば、他店舗でも相談に乗りました。その結果、新店の店長に任命されたんです。さらに、マネージャーになるにはどうすればいいかも社長に相談しました。すると、『自分の店だけでなく他の支店のことも考えなさい。そこで、スタッフが働きやすいように、アドバイスをしたり方法を考えなさい』と言われました。その時点ですぐに行動に移し、25才でマネージャーをさせていただきました。ただし、やりにくい面もありました。当然、各支店の店長はみんな先輩ですから、マネージャーになっても敬語で話していました。その代わり、自分を認めてもらうため、1年間で都島店を全店で売上げ1位にまで持っていきました。自分は不器用ですから、分からないことは何でも聞きました。それは、社内だけでなくお客さまに対しても同じです。ご要望や不満などをお聞きすることで答えが返ってきますからね。その一歩を踏み出すことが重要だと思います。

Apa Kabar代表取締役。奈良県出身。ベルェベル美容専門学校卒業。通信課程で学びながら株式会社美容室しまだ(現エステージ)で勤務し、10年後に独立。 1998年にApa Kabarをオープン。2002年にApa Kabar DUA(支店)をオープン。2005年にApa Kabarを移転拡張。 2009年6月にApa Kabar北野田店をオープン予定。内外装やインテリアにこだわりをみせた店舗をプロデュースし、スタッフ教育に力を入れモチベーションの高さを発揮。パリコレクション2008秋冬でヘアメイクとして参加。また、CAT世界大会入賞や海外のサロンで見聞を広める。現在、サロンワークを中心に、経営や企画面にも精力的な展開を行っている。

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